映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


5-1273  おかあさん

  1. 2017/05/09(火) 23:00:00_
  2. 成瀬巳喜男
  3. _ comment:0
おかあさん  1952年・日本



おかあさん




 
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2017年5月9日(火)  BS12

監督 成瀬巳喜男
主演 田中絹代

感想
これはすごい映画ですね、フィルムがいまいちだったので
是非修復して、BS3でのオンエア・新ソフト発売までしてほしいです。

この映画で一番良かったシーンは、
新しい小僧さんが来た日の夜、もう眠たくてうとうとし始めた


その机の上には
「母上様」の一行だけ書いた便箋・・・を見つめる主人公   
そのシーンだと思います☆


そこで涙があふれてきた私は、この物語にどれだけの「おかあさん」が
出てきたろう?と思い、数えました。

主人公、その妹、夫の弟の妻、近所のパン屋さんのおかみさん、
便箋の中のおかあさん、
そしてそして、誰をも生んだ人は必ずいるから・・・。

戦後7年、まだまだ庶民の暮らしは厳しく、
どの家にも戦争で亡くなった人がいて、
主人公の家では働きに出た息子が病気で亡くなり、
元気だった夫も病を得て亡くなり、
でも、そのことにかまけていられない、毎日の厳しい暮らし、
食べさせなければならない子供たち・・・

私の母の末弟も親戚にもらわれました。
そういうことは多かったんです・・・
子供が戦死したり、授からずに、そういう時代でした。

って生まれる前の事だけど、この映画はリアルタイムの暮らしを
上手に描写していたと思いますし、

香川京子の役柄が18歳とはびっくりだけど、洋裁学校にも行けない貧しさを
恨むでもなく懸命に生きて、パン屋の次男とは両想いなんだけど
昨今の映画のようなこともなく、今でいうと小学生のような付き合いだけど
いつかは一緒になって、両方の家を面倒見ることになると思うよ。

あのウインクや陰に隠れてこそっとのぞいたり、
気に入らない捕虜の伯父さんにべーしたり、
可愛くペロッとしたり、


さすが日本の女優シリーズで
助演なのにこの作品が選ばれたことは
ハッキリとしますね♪


子供たちは自分の置かれた立場を、しっかりと認識して、
そうね「運動靴と赤い金魚」と同じような感覚で見られました。


ただ、私はどうしてもいつも
田中絹代は「庶民の普通の母親役」が似合わないと残念です。
もちろん下手ではないし、良いのだけど・・・

田中は溝口作品で酷い目にあう役柄がピッタリくるんですよね・・・
成瀬監督はそのあたりよく分かっていて使った気がして仕方ないです。



今年初の邦画の「☆」でした。




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