映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


最近見た、熊井啓2作品の感想です☆

  1. 2014/11/03(月) 00:00:00_
  2. 熊井啓
  3. _ comment:2
鑑賞順です。

5-548  忍ぶ川 1972年・日本

5-552  日本列島 1965年・日本 



忍ぶ川   日本列島


 
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忍ぶ川 1972年・日本

2014年10月上旬  レンタルDVD
監督 熊井啓
主演 加藤剛 (哲郎 役) / 栗原小巻 (志乃 役)



感想
「 (熊井監督とはいえ) これは恋愛モノ・ふっ」
DVDを機械に入れて・・・まっ見てみましょう~と、(何の知識もなかったので)
かなり油断していた私は、その後約2時間、えらいメに あいました(笑)。

*****************************

この映画は、素晴らしかった!

主演の男女が、顔はもちろん良いのだけど、それだけではなくって仰天!
(役者だから、当たり前なんでしょうけど、たいした内容を期待しなかったのですよね・・・)

哲郎も、志乃も、親や兄弟の事で たくさんの試練を引きずっていて、
それは当時の感覚から言うと、あまり突拍子もない事でもなく
多くの家で何らかのこうした試練はあったように思えますが、
それにしても かなりの試練で、

それを、スッと言えたり、隠したり、、少しずつ打ち解けるうちに、離れられず、
そう、何かがあるごとに 深くなってゆくその精神の関係性・・・
想いを伝える手段が「手紙」というのが、美しいとさえ思えて・・・

そして終盤、かなりの時間を割いて描写する、二人の結婚初夜の様子・・・
結婚初夜、ってもしかして死語?と思うくらい、今の感覚とは違うこの作品の時代・・・

(製作年とは全然違って、この映画の舞台は、公娼制度の残る時代、
 私の生まれる前、もうず~っと昔です)
いえ時代だけではない、二人の温めてきたその「想い」が結び付き、昇華するとき

その描写を見て思いました。
この映画もやっぱり熊井作品、この二人の初めての夜は、
ある時期までの (もしかしたら今でもそういうカップルはいるかもしれない)
日本の倫理観の高い男女のこのおこないは、
そのものが、もう社会的出来事で・・・

うまく書けませんが、感動しました。
おおよそ、結婚とはこう有るべきモノなのだと。

お互いの背負っている、親兄弟の試練を自分のモノとして考えられ、
行動に移せて、そのうえで、その人たちに見守られて杯を交わし、
その後、二人の時間を持つ・・・

全然いやらしくなかったし、二人とも綺麗で、
顔が綺麗なだけではなく、身体も表情も何もかもすっごく神聖でした。

そこへ行きつくまでの、親兄弟の試練を、お互いに持ち合う、
その精神が、神聖なのでしょうね~。


ラストシーンの汽車の姿は、今後の二人のゆく道を
あらわしているようにも思いました☆

この監督の幾多の社会派作品と同じような、
こちらに向かって迫りくるような印象に深い音楽とともに、
素晴らしい作品です☆



*********************************



日本列島 1965年・日本 

2014年10月中旬 レンタルDVD
監督 熊井啓
主演 宇野重吉 / 芦川いづみ

感想
やっぱこっちの作風の方が似合うよね~親しみ深い。
宇野さん素晴らしい!
芦川いづみは可愛くって、今まで見た中で一番良かった☆
本当に家庭の人になった事が残念だけど、仕方ないよね?

内容的には小説の映画化らしいので事実ではないと思うけど、
似たような事はあったんだろうな~って思えるし、
当時、そして今に至るまで、暗い部分というモノは、きっとどこの国にもある(あった)と思います。

ラストシークエンス、ラストシーンが強烈。
国会議事堂をバックに真直ぐに歩く・・・あの主張。
「一生涯教師をします」 そしてあの慟哭。

その他の人々も演技は素晴らしかった。
幼稚園の先生がスチュワーデスになって、
アメちゃんと仲良くなって浮かれたんだろうか?
死体となってごろりとしているのは本当に恐ろしいし、
近所の人や子供が見るなんて、今では考えられない。

宇野さんは、英語も綺麗で、存在感ありあり。
その後の私の知るようなお爺さんではなくって、
結構現役な感じの男性で、仕事できるのに隠してる感じが凄く良い。

演出は私には見なれていてスム―ズ。
でもなんというか・・・冷たさばかり先行して感じるので

いまいちな伝わり方しかしないようで残念。




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comment

初見は16ミリの自主上映だったんですよ

  1. 2014/11/05(水) 01:21:28 |
  2. URL |
  3. 鉦鼓亭
  4. [ 編集 ]
 miriさん、こんばんは!(書き終わる寸前、変な所に触れたのかコメント消失(泣))

少しずつ打ち解けるうちに、離れられず>二人の惹かれ合っていく姿がとっても自然で、
お互いの過去を知り、互いを思いやる誠実な気持ち、自分の姿を飾らずに見せようとする素直な心。
この辺の描写が、とても良かった。
後半ばかりが記憶に残っていたけど、この前・中盤部が有ってこその後半でした。

「手紙」>
浅草駅で電車が出てから読んで下さいと渡し文。
好きな女にあんなの貰ったら・・・。(しかも心のこもった~笑)
「次の誕生日は私が・・・」(家宝決定!)

男目線の脱線ですが、
カメラマン。いわゆる「被写体に惚れた」状態だったんじゃ。(恋敵の勘は鋭い(笑))
構図、話の流れの中で小巻さんを如何に美しく撮るかに執着してる感じがします。
通しで再見して思ったのは、小巻さん、後半部より前・中盤部までのシーンの中により多くのハッとする美しいシーンが有った。
これは意外でした。
デレで申し訳ありませんが、小巻さん、顔は洋風なのに着物姿がとても素敵だった。
(こういうのは若い頃は解らない(汗))

その精神が、神聖なのでしょうね>
それが有るからなのか。
東京の初めてのキスシーン、夜明けの馬橇を見送りながらのキスシーン。
相手への思いを抑えきれなくなった二つのキスシーンが、日本映画と思えないくらい綺麗。
これ程、綺麗なキスシーンは洋画を含めても多くはないと思いました。

年内にちょっと近辺のロケ地巡りをしてみたいと思っています。
(映画帰りに改築しちゃったらしいけど、モデルとなった「思い川」(駒込~六義園のある町)へも行ってみよかな・・・節約、節約(笑))
何もかも、みんなmiriさんのお陰です、ありがとう!

※結婚初夜、ってもしかして死語?>
制作時は安田講堂、浅間山荘の頃でフリー・セックスの言葉が出だした頃かな。
でも当時の「主婦と生活」なんか盗み見ると(母か叔母が買ってた)、「初夜のすごしかた」なんてHOW TO記事が有ったから、案外、見た目より実態は保守的だった気がします。
(シーツを汚したら懐紙に包んで心付けを枕の下に、なんて書いてあった)
※哲郎も志乃も戦中の「男女は席を同じゅうせず」で教育されたんだろうけど、木場の板一枚の橋を後ろを気にせずさっさと渡る哲郎は酷い(笑)。
※OPクレジットで出てた「菅井きん」、最後の車内のシーンでふと思い出して、何処に出てた?と一生懸命思い出そうとしたら。(爆)

Re: 初見は16ミリの自主上映だったんですよ

  1. 2014/11/05(水) 14:21:56 |
  2. URL |
  3. miri
  4. [ 編集 ]
鉦鼓亭さん、こんにちは☆

コメントを有難うございます☆
遅いお時間で、その上コメント消失で、本当に申し訳なく、ありがたく思います。。。
16ミリよりはDVDの方が美しかったでしょうか???

> 後半ばかりが記憶に残っていたけど、この前・中盤部が有ってこその後半でした。
> 好きな女にあんなの貰ったら・・・。(しかも心のこもった~笑)
> 「次の誕生日は私が・・・」(家宝決定!)

私は鑑賞して一ヶ月くらい経ちましたが、
今もありありと目に浮かびます・・・。
そしてドキドキします・・・
軽くない美しい恋の始まりから、愛情へ変わってゆく、その全てが・・・。

> 男目線の脱線ですが、
> カメラマン。いわゆる「被写体に惚れた」状態だったんじゃ。(恋敵の勘は鋭い(笑))

ほほほ・・・そうなのかもしれませんが、
他の俳優さん女優さん子役さんも、皆さん生き生きと、まるでこの時代に
生きていたかのように映っていたので、腕が良いのでは?

と言いつつ、彼女は特別美しいですからね・・・
その後の「ちょっと嫌味な感じ」が(ごめんなさい、でも多分、一般女性全員の意見です)
この映画ではほとんどないので、ものすごく驚きました。

> これ程、綺麗なキスシーンは洋画を含めても多くはないと思いました。

「また逢う日まで」とは比べ物になりませぬ♪

> 年内にちょっと近辺のロケ地巡りをしてみたいと思っています。

楽しみですネ☆
志乃さんの面影が、今の時代にも、ふと見つかれば、
それは鉦鼓亭さんへの贈り物でせう☆

> 何もかも、みんなmiriさんのお陰です、ありがとう!

いえいえ、私こそ、熊井監督だから いずれ いつかは 見たかもしれないけど
鉦鼓亭さんに聞いていなかったら、今回の機会で見たかどうか分からないので
こちらこそ大感謝です☆

「近松物語」・・・も、今度見てみたくなりました。
「西鶴一代女」と同じ監督なのですものね・・・
こんな感じで、ホントに「キャバレー」で仰っていたように、お互い様ですネ☆
今後も良い影響をお互い様で受け渡し出来たら、嬉しいです☆

> ※結婚初夜、ってもしかして死語?>
> 制作時は安田講堂、浅間山荘の頃でフリー・セックスの言葉が出だした頃かな。

私が記事に書いたのは、平成の世の事です(笑)。
1972年はまだ小学生で(笑)。

でもあの頃の方が、町の中でも、家庭の中でも、
子供がちらほら見られる「ちょっとエッチな事」が、明るく存在したように思います。
今はみんな、個人の画面の中で、なんだか不健康な感じですよね~(笑)。

> ※哲郎も志乃も戦中の「男女は席を同じゅうせず」で教育されたんだろうけど、木場の板一枚の橋を後ろを気にせずさっさと渡る哲郎は酷い(笑)。

熊井監督の事なので、絶対に「わざと」だと思います!
志乃さんは強い方だから良いけど、落ちたりしたらどうするんでしょうね~?(笑)

> ※OPクレジットで出てた「菅井きん」、最後の車内のシーンでふと思い出して、何処に出てた?と一生懸命思い出そうとしたら。(爆)

目の前にいましたとさ、ハイ、お後が宜しいようで!


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